会場調査レポート 2011
タブレット型情報端末のビジネス活用として大いに期待されているのはプレゼンテーションの分野です。商品やサービスを動画や高精細なカラー画像で説明できる電子カタログ。その効果は、従来の紙カタログと比べて、どれだけ効果的なのでしょうか。電子カタログと紙カタログを比較した調査で明らかになったのは……。
電子カタログと紙カタログを比較する会場調査を実施したのは2011年5月14、15日。法人利用の携帯電話について選定または決裁権限を持った200名を都内の会議室(シブヤ・ネクサス)に招いて、ソフトバンクの法人向け商品を対面形式で説明しました。初日に電子カタログ、2日目に紙カタログを使用して同一内容の商品説明を行い、商品への理解度や購入意欲についてアンケートを実施しました。
調査会場の様子
質問内容は、商品やサービスの説明に関するものが10問、全体的な説明のわかりやすさなどについて5問の全15問です。その結果、ほぼすべての項目で電子カタログの優位性が証明されました。詳細を見ていきましょう。
ソフトバンク携帯電話の機種説明に関する説明では、「説明が分かりやすい」と答えた人は、紙カタログが83%だったのに対し、電子カタログでは実に96%もの人が「分かりやすい」と回答しています(図1)。
図1 機種についての説明は分かりやすかったですか?
自由回答で多かったのは、電子カタログのビジュアル表現力を評価する声でした。
- 「画像が大きくて実寸大で見られた。カラーバリエーションの説明や色見本も分かりやすかった」
- 「機能・ワンセグ・カメラ機能が付いていることが分かりやすい。どういうふうにツールを動かせばいいのか分かりやすく、自分でもできそう」
このほかに、
- 「説明が長くならなくて、シンプルに理解しやすい内容だった」
という意見も聞かれました。
タッチパネル操作で手軽に拡大できたり、縦横の表示を切り替えられるなど、より実物に近い印象を与えられる電子カタログの特長が結果に反映されているのでしょう。
こうした電子カタログの表現力を商品説明に活用している先進的な企業のひとつがアウディ ジャパン株式会社さまです。高級外国車を販売する同社では、大型のカラー液晶ディスプレイによる豊かな表現力を持つ電子カタログを使って、実際に販売スタッフがショールームを訪れたお客さまにアウディの魅力を説明しています。
図2 本日の説明を聞いて、全体としてどう思われましたか?
説明に当たった調査員のプレゼンテーションを評価してもらった質問では、「とても分かりやすかった」と答えた人は、紙カタログが52%だったのに対し、電子カタログではそれを上回る66%の人が「とても分かりやすかった」と回答しています(図2)。
プレゼンテーションの良し悪しは説明員の経験や能力に大きく依存するもの。短期間でその能力を引き上げるのは至難の業です。電子カタログを導入すれば、経験の浅い説明員のプレゼンテーション力を底上げできるのは間違いありません。
過酷な販売競争を繰り広げる生命保険業界では、とりわけ営業スタッフのスキル向上が重要です。AIGエジソン生命保険株式会社さまでは、外回りの営業スタッフにスマートフォンを持たせて業務効率を向上させていますが、さらに静止画と動画を組み合わせた社員向けの教育資料を電子カタログ用に制作して、社員のスキルアップに活用する取り組みを始めています。
オプションサービスへの加入意向について個別に聞いたところ、ほとんどのオプションで電子カタログは加入意向が高いという結果が出ています(図3)。その中でも注目は、「ホワイトライン24」です。その加入意向は、紙カタログでは30%にとどまっていたものが、動画を使った電子カタログで説明したところ54%へと大幅にアップしました。
図3 それぞれのオプションサービスについて、加入したいと思いましたか?
「ホワイトライン24」は、ソフトバンク携帯電話とソフトバンクテレコムが提供する固定電話サービスにまたがった通話料割引サービス。こうした料金プランの説明は一度聞いただけではなかなか理解できないものです。
「ホワイトライン24」への導入意向に対する自由回答では、
- 「動画がコンパクトにまとめられていて分かりやすい。視覚効果あり」
- 「動画+説明員の説明が分かりやすく説得力があってよかった」
- 「動画の方が静止画像のときよりも、シチュエーションが想像しやすいし、『日本のどの地区でも』という表現も、動画だと広がりが感じられてリアルに思えてよかった」
など、複雑になりがちな内容でも動画なら理解を得られやすいことが分かりました。
こうした目的で電子カタログ導入が進んでいるは建築・不動産業です。建築業では何枚もの図面や3Dイメージを電子カタログに収録してお客さまにプレゼンテーションしたり、不動産業では物件の室内写真に加えて周辺環境の風景画像を顧客に公開して購買意欲を高めるといった成功例がいくつも生まれています。
最後に、今回実施した説明全体について、「とても分かりやすい」と答えた人の年齢別分布を見てみましょう(図4)。20〜30歳代および40歳代では電子カタログの理解度が高い一方で、50〜60歳代はほぼ差がないという結果が出ました。
図4 説明全体を「とても分かりやすい」と答えた人の年齢別分布
電子カタログをビジネス用途でのプレゼンテーションツールとして利用する場合、商品やサービスの導入を検討される20〜30歳代の担当者に対しては積極的に電子カタログでアピールし、最終的な決断を下す50〜60歳代の決裁者には従来の紙カタログを活用するといった使い分けが必要になるでしょう。
今回実施した調査結果を裏付けるように、一部の先進的な企業では電子カタログをプレゼンテーションツールとして活用した成功事例がいくつも生み出されています。ソフトバンクテレコムでは、約1500人の営業スタッフがタブレット型情報端末に電子カタログを収め、日々の提案業務に活用しています。ここで紹介した電子カタログ・ソリューションについてのご質問・ご相談は下記からご連絡ください。